第43回日本臨床腎移植学会でDVD・資料集を配布

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           高知市桂浜で太平洋を見渡している坂本龍馬

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第43回日本臨床腎移植学会で
修復腎移植に関するDVD・資料集を配布

http://jscrt43.jtbcom.co.jp/


1月28日(木)~30日(土)の間、高知市の高知県立県民文化ホールと三翠園において、「蘇る(よみがえる)」をテーマに第43回日本臨床腎移植学会が開催されました。
最終日の本日、午前7時30分過ぎから約2時間あまり、「NPO法人移植への理解を求める会」のメンバーら6人が県民文化ホール前等で、修復腎移植に関するQ&A、 ミクロスコピア最新号修復腎記事、会報号外、DVD(TBS総力報道THE NEWS・1/8放映 NHK四国羅針盤・1/22放映 収録)のセットとなったDVD・資料集を配布しました。

約8割の先生方は、資料をさっと受け取っていただき、修復腎移植問題への関心度が非常に高いという印象を持ちました。

なかには、配布後にひき返えされて、「もう少しいただけませんか」と言われ余分に受け取られた先生もおられました。

おかげさまで、用意していたチラシセット250部は見る見るうちになくなり、全ての資料を配布することができました。

ありがとうございました。

修復腎移植に対する理解がより深まることを期待しています。


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           配布したDVD・資料集 250部全て配布することができました


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# by shufukujin-katudo | 2010-02-05 18:27 | 22.1.28日本臨床腎移植学会

出版のお知らせ「修復腎移植の闘いと未来」

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「修復腎移植の闘いと未来」
-生活文化出版-

日本移植学会幹部訴訟・患者弁護団長
林 秀信 修復腎移植者



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林 秀信弁護士 


「私は37歳のときに透析を導入した。一度妻からの生体移植に失敗した経験をはさんで、約8年間の過酷な透析生活を送ってきた。そんな私を救ってくれたのが、RKT(Restored Kidney Transplantation=修復された腎臓の移植)だった。
術後の回復は決して楽な道のりではなかったが、今ではそれまで病気で失っていた人生を取り戻すような充実した生活を送っている。
本書は、この移植が「第三の道」として、広くわが国に普及し、多くの腎不全患者が救われるようにという願いを込めて書いた“祈りの書”である。
(おびがきより)


2010年1月4日 店頭発売
お近くの書店でお求めください。(1,260円)
 

(お急ぎの方はFAXでも申込できます。(FAX03-3478-0806㈱生活文化出版)
ただし送料300円要 その他アマゾン等ネット販売でもお求めになれます)


内容
・私の生体腎移植とRKT
・非難の嵐
・立ち上がった患者たち
・学会共同声明
・広がるRKT支援の輪
・厚労省の策略
・国会議員の支援
・透析患者をめぐる状況
・RKTを支える現実的事実
・RKTの医学的妥当性
・RKTの未来


林弁護士への修復腎移植は、約8年の透析生活後、1997年秋11月5日、尿管がんの患者さんからの腎臓提供により、呉共済病院において実施された。
執刀者は、ドナーからの腎臓摘出を万波廉介医師、移植は万波誠、光畑直喜医師であった。

それから12年。
弁護士として、また余暇はマラソン等運動もされるなど、公私にわたりご活躍されている林先生の姿がある。

第10章は「リスクとベネフィット(便益)の臨床医学」。
医療には、大きな原則がある。「個々の患者の生命余後が危うい場合には、選択される医療の危険性も許容される」という大原則であるという。

日本移植学会幹部を訴えた慢性腎不全患者原告のうちの2名が訴訟直前に、また1名が訴訟中に腎不全のためお亡くなりになったことはすでにご存じだと思う。実に3名である。修復腎移植が禁止されずに移植が実施できていれば、きっと命を落とすこともなかったであろうと残念でならない。
より命を落とす危険性の高かった原告患者さんには、修復腎移植のリスクよりも、移植のメリットを享受してほしかった。本人の望む医療を早くさせてあげたかった・・・とつくづく感じる。

著書は「リスクとベネフィットは、当然、その医療の行われるときの、その患者の状態において評価されるわけであるが、本件RKT問題では、重要な現実的事実が無視され、あるいは隠ぺいされ、また誤解されたままになっている」とし、「透析患者と移植患者の生命余後」等具体的事実をいくつもあげている。

修復された腎臓を移植した場合のがんの再発率は約5パーセント前後。そのリスクと、透析を抜け出してごく普通の生活を得るか・・・林弁護士は移植の道を選んだ。そして再び生き返ったとその喜びをかくさない。

「修復腎移植をするかしないかのどちらを選ぶかは患者の治療を受ける権利である、学会がそれを禁止するような言動は許されない」と、林弁護士は訴訟においても訴え続けている。
まさに修復腎移植の生き証人である現役の修復腎移植体験者が語ることばには、だれにも負けない重みがある。

 この本によって、これまでの「修復腎移植問題」に関する過去、現在、未来への展望等、そのほとんどを知ることができる。ぜひご一読を。
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# by shufukujin-katudo | 2009-12-31 12:04 | 22.1.4修復腎移植の闘いと未来

修復腎移植に対する久野梧郎・愛媛県医師会会長の見解


修復腎移植推進
-前に進めることはよいこと-


 愛媛県医師会会長語る



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「医療をとりまく今日的課題」と題して講演される久野梧郎・愛媛県医師会会長


修復腎移植に対する久野梧郎・愛媛県医師会会長の見解

 2009年9月26日、松山市内で開かれた「まつやまを考える会」(渡部浩三代表、会員89人)の第7回定例会で、愛媛県医師会会長の久野梧郎先生が「医療をとりまく今日的課題」と題して講演され、医師不足の問題や新政権の医療への取り組みなどについて分かりやすくお話しされました。

講演の後の質疑で、NPO法人移植への理解を求める会の河野和博事務局長が、修復腎移植について久野先生の見解を聞いたのに対し、先生は「個人的な意見だが」と断ったうえで、

「(腎がんを含め)疾患によっては修復腎移植の推進に賛成している。国もこのことについて実験的医療をしてよろしい、と方向を変えている。前に進めることはよいことだ」

と述べられました。

愛媛県医師会会長である久野梧郎先生が、個人的見解とした上であっても、修復腎移植の推進に賛成である立場を表明されたことは、私どもの側からは大変ありがたいお話しでした。

会長は、修復腎移植が発覚した当時の宇和島市2病院に対する厚労省・学会等の調査等にも同行されており、修復腎移植問題に対する実情もよくご存知であります。

使える腎臓であれば移植を希望する患者のために使用してもいいのでは・・と、当時学会幹部とも対話されたと伺いました。

修復腎移植の再開が待たれます。
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# by shufukujin-katudo | 2009-10-04 16:45 | 21.9.26久野愛媛県医師会会長

NPO発足記念講演会(2)

NPO発足記念講演会(2)
21年8月2日(日)


修復腎移植再開へ
臨床研究をどう進めるか


小川 由英先生(東京西徳洲会病院常勤顧問)


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<プロフィール>
おがわ・よしひで 長野県出身。慶應義塾大学医学部卒。米国バージニア医科大学移植血管外科クリニカルフエロー(米国医師免許証取得)。筑波大学臨床医学系(泌尿器科) 講師、順天堂大学医学部(同)・同大学院研究科助教授、慶應義塾大学医学部(同) 非常勤講師、琉球大学医学部(同) 助教授、教授兼科長、血液浄化療法部部長、医学部産業医などを歴任。1998年、文部省短期在外派遣研究員として、アイオワ大学とメイヨークリニック留学。同年度から2007年度まで10年間、琉球大学でJICA支援の泌尿器科臨床研修を毎年実施(途上国28カ国から56人余りが参加)。現在、琉球大学医学部名誉教授。東京西徳洲会病院常勤顧問。日本泌尿器科学会・臨床腎移植学会、日本腎臓学会、日本東洋医学会などの専門医と指導医。産業医。
日本泌尿器科学会 坂口賞 (1982)、泌尿紀要稲田賞 (1993)、慶應義塾大学田村賞特別賞 (同)受賞。第34回日本腎臓学会西部学術大会優秀演題 (2004)。臓器移植対策の功績に対し厚生労働大臣表彰(2006)



東京西徳洲会病院常勤顧問・小川由英先生の記念講演概要

<小川先生のコメント>
NPO法人移植への理解を求める会の発足、おめでとうございます。

3年前から万波先生を中心とする病腎移植(修復腎移植)が、医学的に妥当性がないと指摘され、自粛していました。患者さんからの強い要請と万波先生を中心とするグループの熱意が、徳洲会の徳田理事長を動かし、昨年(2008年)秋ごろ、「リストア腎移植の臨床研究を取りまとめてほしい」との要請が能宗事務総長からありました。

この件に関しては全く知識がなく、私より経験の深い諸先輩がいらっしゃるのも知らず、軽い気持ちで受けさせていただきました。11月になり、葉山の幹部会で方向性が決められ、実施計画書の作成に取り組みました。厚生労働省が1月にがんを含め、対象疾患に制限を加えないとの見解を示したことは、臨床研究を後押しすることとなりました。

今年1月、2月と共通倫理委員会においてヒヤリングを受け、そろそろ形が整ってきたところで、生体腎移植で病気腎ドナーとなりそうな症例が見つかり、まずは生体腎移植の修復腎移植の実施計画書をと頑張り、4月のヒヤリングの後、6月に条件付きで承認されました。本丸である第三者を対象とする修復腎移植の実施計画書を作成し、7月の共通倫理委員会において条件付きで承認されました。現在、指摘された点を修正しています。

 親族間の生体腎移植の対象は、腎臓の提供者の腎臓に病気が見つかった場合で、5つの疾患を挙げています。1)単発の小径腎腫瘍 2)腎のう胞 3)腎血管病変(腎動脈狭窄、腎動脈瘤、腎動脈奇形) 4)尿管病変(尿管狭窄、尿管腫瘍) 5)腎結石(尿路感染を合併しない)などを対象にします。第三者間の生体腎移植は、小径腎腫瘍を対象といたします。

東京西徳洲会病院と宇和島徳洲会病院が移植病院として承認され、ドナー提供病院として、数カ所の徳洲会病院が協力してくれることになっています。また、協力病院として2病院が参加協力を約束してくれました。これから出来上がった実施計画書に従い、万波先生を中心に修復腎移植を実施していきます。可能な限り、落ち度のないように慎重に実施していく所存です。

なお、この実施計画書作成には、多くの方々(共通倫理委員会とオブザーバーの先生、徳洲会グループの先生と協力病院の先生)の貴重なご意見と、実際に作成に参加してくださった未来研の皆様(山路、歌田、土佐、渡邉、久松)、現場で汗を流してくださったコ―デイネーターの皆さん(工藤、船間、ライハン、夏原)と、情報を提供してくださった徳洲新聞の方々にも大変お世話になりました。

これらの皆さまのご指導を出来る限り有効に活用して、よい臨床研究が実施できるように頑張りますので、これからも、皆さまよろしくお願い申し上げます。NPO移植への理解を求める会の皆様のご支援もよろしくお願いいたします。



<小川先生講演概要>

小川でございます。私に与えられたテーマは「修復腎移植をどのように進めるか」ということです。

当初まことに申し訳ないが私はあまり修復腎移植に関して知らなかったが、私がどのように苦悩してこれに参加して臨床研究に関していろいろ計画したかについてお話させていただきたい。

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小川先生のラオスでのプロジェクト活動等について

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呉共済病院・光畑直喜医師の修復腎移植

・1991年3月23日(土)付全国紙は、呉共済病院で1991年1月25日に修復腎移植が実施され、同年3月22日に無事患者さんが退院されたことを大きく報じた。
・記事内容
 「広島県呉市の呉共済病気で、慢性腎不全の男性公務員(44歳)に、腎動脈リュウを切除した75歳の患者から腎臓を移植する手術が行われ、患者は22日、術後約2ヶ月ぶりに退院した。高齢で非血縁者のドナーによる手術成功は珍しい」
 「腎臓を提供したAさん(75歳)は、左の腎臓と大動脈をつなぐ腎動脈に3センチ大の動脈リュウが見つかった。普通は腎臓ごと摘出して切除するが、高齢のため腎臓を再び体内に戻すと合併症の危険があり、Aさんの同意を得て血液型の一致する公務員への移植に踏み切った」といい、
「手術は3時間半がかりで行われ、術後の経過も良好。「移植をあきらめかけていた矢先だったのでうれしい。感謝の気持ちでいっぱい」と、4月からの職場復帰を楽しみにしている」という。
「主治医の光畑直喜・泌尿器科医長は、「切除した腎臓を活用できた珍しいケース。血液型の適合、正常な腎機能など幸運な面もあった」と話している。

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修復腎移植、献腎移植、生体腎の生着率について

修復腎移植は、ドナーやレシピエントが高齢であったことを考慮すれば、献腎移植(死体腎移植)とほぼ変わらない良好な成績である。

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<倫理委員会と未来研による長期のご指導>

経緯

・昨年(平成20年)秋「リストア腎移植の臨床研究を取りまとめてほしい」との要請が能宗事務総長からあった。

・11月、葉山の幹部会で方向性が決められ、実施計画書の作成に取り組む。

・21年1月、厚生労働省ががんを含め対象疾患に制限を加えないとの見解を示し、臨床研究を後押しすることとなった。

・今年1月、2月と共通倫理委員会においてヒヤリングを受け、そろそろ形が整ってきたところで、生体腎移植で病気腎ドナーとなりそうな症例が見つかり、まずは生体腎移植の修復腎移植の実施計画書をと頑張り、4月のヒヤリングの後、6月に条件付きで承認された。

・第三者を対象とする修復腎移植の実施計画書を作成し、7月の共通倫理委員会において条件付きで承認された。現在、指摘された点を修正している。

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<問題点のまとめ→実施計画書作成へ>

・ドナーの疾患治療が第一であり、移植を優先しない

・ドナー患者の体力を考えて、腎摘出に疑問がないように

・腎機能が非常に低くなる患者は腎温存に最善を尽くすべき

・腎がんの疑いで摘出する場合、MRI(磁気共鳴画像装置)検査や手術中の病理検査をすれば、摘出を免れる可能性が高い。

・手術と臨床研究参加の同意書が必要

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共通倫理委員会の構成について

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<修復腎移植の流れ>

東京西徳洲会病院と宇和島徳洲会病院が移植病院として承認され、ドナー提供病院として、数カ所の徳洲会病院が協力してくれることになっている。また徳州会以外に2病院が参加協力する予定。

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<ドナー適格基準>

第三者間の修復腎移植は、小径腎腫瘍を対象

・腎機能は、CT、MRIなどの画像診断で評価可能な病巣が明らかに認められ、小径腎腫瘍(4㎝以下)が単発であり、画像上他の病巣が腎に認められない場合で、臨床的に腎摘も選択肢と考えられる症例

・年齢20歳以上である

・手術法としては、腎部分切除、腎摘後自家腎移植、腎摘などがあり、それぞれの特徴(合併症などを含めて)を理解した上で、腎摘の妥当性が客観的に説明されている

・上記(3)を理解した上で、腎摘を希望する

・病名・病状を告知されており、臨床研究に参加することを文書にて同意していること

親族間の生体腎移植の対象は、腎臓の提供者の腎臓に病気が見つかった場合で、5つの疾患を対象  1)単発の小径腎腫瘍(長径4㎝以下) 2)腎のう胞 3)腎血管病変(腎動脈狭窄、腎動脈瘤、腎動脈奇形) 4)尿管病変(尿管狭窄、尿管腫瘍) 5)腎結石(尿路感染を合併しない)など

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<レシピエント登録から順位決定>

・移植実施病院を希望者(移植施設の患者、徳洲会グループの患者、他の病院からの紹介)が受診、診察の上、ネットワークに臨床研究に参加登録、クロスマッチ用採血

・ドナーが発生→移植事務室レシピエント候補選定依頼→ネットワークで候補5名提示

・移植事務室→移植病院へクロスマッチ依頼・修復腎移植検討委員会で順位決定

・移植病院にてレシピエント候補の決定(移植手術同意書・臨床研究参加の再確認)

・共通倫理委員会にて、レシピエントの審議と承認

・レシピエント確定→腎移植

(補足)

・当初、「修復腎移植ネットワーク」をNPO法人「移植への理解を求める会」内に設置し、移植希望患者の登録を行うと計画していましたが、NPO法人があっせんすることは事実上困難なため、徳洲会がレシピエントを選定・登録することとなりました。

そしてNPO法人「移植への理解を求める会」内に設置した「修復腎移植臨床研究に関するレシピエント判定委員会」が、徳洲会が選んだレシピエントの妥当性などをチェックする方式にすることを検討しています。

・レシピエント判定委員会は、愛媛大法文学部の吉田亮三教授(経済原論)「NPO法人「移植への理解を求める会・理事」」が委員長を務め、県内の医師や弁護士ら5人が委員となる予定です。

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<これから何をしたいか>

・臨床研究後に、修復腎移植を先端医療→保険診療へ

・宇和島、東京西で万波先生を中心として修復腎移植の更なる改良と普及

・腎部分切除と自家腎移植の普及

・ブルガリア、インドネシアなどを含めた途上国への腎移植・泌尿器科手術の普及など
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# by shufukujin-katudo | 2009-08-19 11:40 | 21.8.2NPO発足記念講演会(2)

NPO発足記念講演会(1)

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開会あいさつをするNPO法人「移植への理解を求める会」向田陽二理事長


NPO発足記念講演会
21年8月2日(日)


-「NPO法人移植への理解を求める会」臨時総会-


平成21年8月2日(日)午前11時から、NPO法人「移植への理解を求める会」は、愛媛県宇和島市のJA宇和島農協会館において、「NPO法人移植への理解を求める会」臨時総会を開催し、
①2009年度事業計画案
②修復腎移植・臨床研究レシピエント判定委員会の設置について
③臨床研究基金の設置について
④2009年度予算案について
等を討議し、今後詳細を検討する点があるものの、基本方針を全会一致で可決しました。

引き続いて午後1時30分から、講師に東京西徳洲会病院泌尿器科顧問・小川 由英先生をお招きし、「修復腎移植再開へ-臨床研究をどう進めるか」をテーマに記念講演を開催しました。

講演前に、修復腎移植訴訟の弁護団長・林秀信弁護士、及び山口弁護士から、訴訟、口頭弁論等のこれまでの経緯報告、講演後、小川先生とともに万波誠医師、光畑直喜医師、西光雄医師、万波廉介医師の各先生らが壇上で、修復腎移植再開への期待等についてディスカッション、質疑応答等を行いました。

会場には、大勢の報道関係者の皆さまと支援者約200人が参加、熱心に講演や質疑を聞きました。


NPO法人「移植への理解を求める会」向田 陽二理事長の開会あいさつです。 


開会あいさつ


本日は、ご多忙の中、多数の皆様にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

「移植への理解を求める会」は、2006年11月に発足してから、2年8ヶ月が過ぎました。この5月下旬には愛媛県からNPO法人の認可を受け、修復腎移植の早期再開を目指し新たな活動をスタートすることとなりました。私たちは、修復腎移植とこれを進めてきた万波誠先生らのグループが日本移植学会とマスコミの強烈なバッシングを受ける中で、その衝撃を何とか跳ね返そうと、求める会を立ち上げ、患者の立場からその妥当性を訴えてきました。

具体的には、10万人を超える署名運動や厚生労働省への陳情、国際腎不全シンポジウムや修復腎移植を考える講演会の開催などを進めてまいりました。

一方、虚偽発言などによって修復腎移植を、「あり得ない医療」、「医学的妥当性がない」などと全面否定し、厚労省による修復腎移植原則禁止の通達へと導いた日本移植学会幹部5人を相手取り、昨年12月に患者原告団が松山地裁に損害賠償を求めて提訴したことから、その訴訟を全面的に支援しています。会の活動をこれまで続けてこられたのは、皆様の熱い思いと粘り強いご協力があったからこそです。ここにあらためて、皆様に厚く御礼申し上げます。

修復腎移植を取り巻く状況は、超党派の国会議員の先生方のご尽力や、徳洲会、瀬戸内グループ、国内外の修復腎移植を支援する先生方の、強力な後押しなどのおかげで、大きく好転してきました。学会の言うままに修復腎移植を否定してきた厚労省も、この1月末、小さな腎がんを含めた修復腎移植の臨床研究にゴーサインを出し、事実上、修復腎移植原則禁止の判断をくつがえしています。これを受けて徳洲会では、今月中にも臨床研究を開始する予定と聞いています。

長い間待ち望んでいた修復腎移植が再開される日が、現実のものとなってきたことで、私たちは大きな期待を寄せています。

今後は、NPO法人として修復腎移植推進活動の全国展開を図ると共に、臨床研究を支援するために、組織内にレシピエント判定委員会と研究基金を設置する方針です。

本日は、講師として小川由英先生、ゲストには万波誠、光畑直喜、西光雄、万波廉介の各先生をお招きしています。さらに有森知恵さんグループによるハープ演奏も楽しんでいただけます。

この記念講演をひとつの節目として、私たちは、移植を待ち望む患者さんが1人でも多く救われるように、さらに修復腎移植が日常医療として再開される日まで、粘り強い活動を続けていくつもりです。皆様の一層のご協力、ご支援をよろしくお願いいたします。

本日は誠にありがとうございました。

NPO法人「移植への理解を求める会」
 理事長 向田 陽二



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向かって左から、 万波廉介医師、西光雄医師、向田理事長、小川由英先生、万波誠医師、光畑直喜医師



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市立宇和島病院 近藤俊文名誉院長


NPO発足記念講演会の開会にあたり、市立宇和島病院 近藤俊文名誉院長からごあいさつをいただきました。

近藤先生は、市立宇和島病院の元院長であり、万波誠医師が市立宇和島病院で数百例の腎移植医療を手がけられた当初から、病院長として物心両面に渡って支えてこられました。また、現在でも医療全般、移植医療、病院経営等についての専門家としてご活躍されています。


市立宇和島病院 近藤俊文名誉院長
ごあいさつ


皆さんNPOの発足ほんとうにおめでとうございます

先般の国会で臓器移植法が改正されました。国会議員の先生方の長年のご努力に対して我々は敬意を表したいと思います。

しかしながら法律の改正で日本の移植医療が欧米並みになるとお考えの方はこの会場の中でもあまりいらっしゃらないのではないかと思います

それは大きな二つの輪がかかっているからです。
一つは移植医療が欧米並みの日常医療になるためには、インフラを整える必要がある。それには莫大なお金がかかります。

もう一つは病院において移植を行う場合、その移植医療が経営と両立するような形というか、収入、はっきり言って保健医療の報酬の傾斜配分が必要です。

この二つがなければ、おそらく日本での移植医療が欧米並みになるのはないのではないかと私は心配しています。

このような条件の中ですので、今こそ、いままで捨ててきた、廃棄してきた腎臓をもったいないと言って使わせていただく修復腎移植が、一つの救いではないかと思います。

現在推計によると年間2千例ぐらいは利用できるのではないかという先生方もいらっしゃいます。
もしそうであれぱ、現在行われている移植の数を上回る数ですので、透析で苦しんでいらっしゃる患者さんのこと思えば、国におかれましても修復腎移植を一日でも早く復活させていただくことを望んでいます。

簡単ではございますが、今後とも皆様頑張っていただきますようお祈りしております。




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修復腎移植訴訟の経過と今後の訴訟方針を説明する林秀信原告弁護団長と山口直樹弁護士


修復腎移植訴訟(学会幹部訴訟)についての報告
林秀信原告弁護団長


みなさんこんにちは。修復腎移植患者弁護団長の林です。弁護団には6人いるわけですが今日は山口先生もお見えになりました。山口先生は松山市で活躍されている新進気鋭の弁護士です。どうぞよろしくお願いします。
訴訟経過について概略をお知らせします。


1 訴訟経過

訴訟は学会の現在あるいは元幹部5人に対して昨年の12月10日に提起した。そして翌日厚生労働省において議員の有志の先生と患者代表及び弁護団の代表で交渉したが、厚労省から「小径腎癌も臨床試験の対象になると認めます」という回答を引き出すことができた。
これは画期的な成果であり、今回臨床研究は大きく前に進むことになった。

‘08年5  国会議員考える会声明
   6  訴訟検討開始(2本立て)
     ・臓器移植法GL改正違法(行政訴訟)
     ・学会幹部に対する損害賠償(民事訴訟)
  12・10学会幹部訴訟提起
  12・11厚労省交渉(国会議員+患者代表)
     →厚労省、小径腎癌も臨床試験の対象になると明言。
      臨床試験の実現に大きく前進。
 ’09年4・21 第1回公判
     6・30 第2回公判
    10・20 第3回公判(予定)


2 訴訟内容

(1) 目的
① 学会幹部の責任を明らかにする(=損害賠償)
② 訴訟を通じて修復腎移植(RKT)の医学的妥当性(=違法行為)を明らかにする。

訴訟の一番大きな目的は、学会幹部の違法な行為を明らかにして、損害賠償責任をはっきりさせることにある。
実質的な争点は訴訟を通じて修復腎移植の医学的妥当性を明らかにするということを目的にしている。


(2) 訴状
(虚偽の事実と評価の公表・流布=違法行為)
  A,移植に使えるような腎臓なら本人に戻すべき
  B,癌の腎臓の移植は絶対禁忌
  C,RKTの成績は悪い
(因果関係)
①公表・流布そのものが、世論、患者らに対し、RKTの実現を妨げた。
②公表・流布がガイドラインによるRKT禁止を導いた
(権利侵害=結果)
患者原告のRKTを受ける権利(憲法13,25条)を侵害し、精神的損害を与えた。

訴訟の内容は主に学会幹部の言った三つの嘘を明らかにすることを行っている。

一つは、
A,「移植に使えるような腎臓なら本人に戻すべきである」ともっともらしいことを言っているが、実際には戻せるような腎臓でも捨てている場合がいっぱいあり、これは嘘である。

二つ目は、
B,「癌の腎臓の移植は絶対移植に使ってはいけない」ということを言っているが、これも現実にはそんなことはない。先進的な例でいけば癌の腎臓を移植に使い優秀な結果を収めている。

三つ目は
C,「修復腎移植(RKT)の成績は悪い」ということを市立宇和島病院だけのあえて悪い、一部の少ない症例で報告した、という三つの嘘をあばくということを行っている。

私どもの主張に対して被告はどのように回答したかというと、

(3)被告の主張
①訴えの却下(門前払い)の主張
 ・患者に修復腎移植を求める具体的権利はない。
 ・修復腎移植の妥当性の問題は、高度な専門的医学的論争であり、訴訟的解決になじまない。
と主張している。
この二つについては、弁護団はいずれも理由がないと主張し、裁判所も無視して訴訟を続けている。

次に被告が言っているのは、
②万波移植は医学的妥当性を欠いていた。
 ・ドナーに対して ―ICの欠如、不足、文書なし。 
             腎臓を摘出せず、残すべきだった。
             術式が患者に不利益。
・レシピエントに対して-「癌は禁忌」は世界医学の共通認識
               RKTの成績が悪い。
ということである。しかし問題は、修復腎移植一般として医学的妥当性があるかということであり、個別具体的な手続きの問題とか各手術が相当であったかということについて、あまり立ち入って検討すべきではないと思っている。


3 争点
今後の訴訟についての方針は、
(1)各論的には2の(2) 違法行為ABCを明らかにしていく。
被告が患者の権利を侵害したということをそれぞれ丁寧に主張、立証していくという方針を貫くつもりである。今の時点ですでに半分ぐらいの争点については法廷で明らかに出来ていると思っている。

(2)全体的には「万波移植」の“問題点”をどう扱うか。
弁護団は、症例そのものは医師の裁量にあったものと考えている。しかし、これを争うと迷路に入るおそれ、裁判の長期化のおそれがある。

それから大きな問題としては、万波先生の移植ということで、どこにこだわっていくかということがある。
弁護団としては、一つ一つの問題をたとえ争っても、負けるということは思っていない。しかし症例が多く、その一つ一つに手続きの問題がどうであったとか医学的に妥当であったかということを検討していくと膨大な時間がかかることになり、複雑化し迷路に入っていき裁判が長期化するおそれがある。
従って私たちは出来るだけ争点を簡明にして、修復腎移植の医学的妥当性を明らかにするということに焦点を絞って証明していこうと考えている。

(3)当面は「証拠開示」をめぐる争い
被告―万波移植について①ICがなされたかの検討 ②RKTの成績評価(データ収集)のために、市立病院、徳洲会病院についての保険監査関係の書類を厚労省に出させる申立て。
原告―①はRKT(一般)の医学的妥当性と関係ない。
     ②については、各病院からカルテのみを取り寄せることによって目的を達するので、不要と反論。原告側はカルテのみの取り寄せ申立。

(実質的争点)
   被告は万波移植の“問題点”を主要な争点とするための路線づくりと“あら捜し”を目的としている。
   これを阻止することが、訴訟の争点の簡明化と早期結着につながる。

今後の皆さま方のご協力をよろしくお願いします。

以上。



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修復腎移植再開についての現在の心境

今回の記念講演にゲストとして参加された、万波誠、光畑直喜、西光雄、万波廉介各4名の医師が壇上にあがられ、一言ずつ現在の気持ち・心境を司会者が尋ねました。
各先生方の率直な生の声です。


(司会)野村副理事長
修復腎移植も倫理委員会で承認されて、これからもう間もなく実施という段階を迎えたということですが、みなさん各先生方の今のそれぞれのお気持ちを聴かせてください。愚問かも知れませんが・・・。

万波先生お願いします。

万波誠医師
別に・・・(拍手) 決まったら・・・やるだけです。

野村
先生のご想像の中には(お気持ちは)もう現場の方に行っているようです・・・

光畑先生いかがでしょうか。


光畑直喜医師
皆さんは相当病腎移植にたいへん興味があると思いますが、我々医者はなにも移植ばっかりやっているわけではないので、外来診療とかがん検診とかいろいろなことをやっている訳です。

1回目の結果的にドナーになっていただく方の、ある意味透明性と本人の意思が大切だと思います。
8月中に倫理委員会を受けられてドナーをお願いする準備を進めて動くつもりですけど、1例目はマスコミにも注目を受けるでしょうし、
きちっとお互いどおし信頼関係に基づいて頑張りたいと思います。


野村
西先生いかがですか。率直に・・・。


西光雄医師
えー、4人とも3年近く前、マスコミの方々に鎖を体中巻きつけられて、海の中放り込まれまして・・・僕と光畑さんは自分で鎖をほどいたわけですが、
この万波兄弟はこの鎖を巻かれているのも分からないくらい堂々として、不思議な人達だなあと・・・。
今でも不思議な人達だなあと思っています・・・。
そうでないと、今までだれも考えなかったことを考えつくっていうことは多分だれもできなかっただろうと思います。

(修復腎移植を)皆さん特別なことのように報道されたし、学会の先生方も思われたのかも知れませんが、普通に、日常的に腎臓のがんの小さいやつは部分切除をやっているんです。移植も日常的にやられていますよね。ただ、たまたまその二つの部屋を隔てていた壁が万波先生によって破られたと・・・。破ろうと考える人もすごいですよね。
そういうことで、この前マスコミの方にいろいろ聞かれたのですが、普通どこの病院でも日常的にやられている二つの医療が、たまたま一人の型破りな先生によって壁がボンと・・・
職場の隣同士で毎日毎日やっている仕事の壁が破れてドアが一つ出来た・・・そういう非常に簡単なことなのです。

(従って)今さら臨床研究っていうのは僕たちにしたら、泌尿器科の医者で腎臓移植をやっている医者であれば、毎日やっている腎がんで部分切除で・・・、
若い人は小さいやつは場所にもよりますけども部分切除を勧めます。ところが玄関口に出来たやつとか深いところで手術を1時間以内に探して射抜くというのはやはり難しい場合もありますので(全摘出する場合もあるわけです)。それを捨てるのはもったいないなあと万波先生が思われるのは無理がないと思います。

これ臨床研究、臨床研究といいますが、そんなに高度なものかなと・・・泌尿器科で腎臓移植をやっている先生は多分皆思っていると思います。
でもまあ、そうですが、万波先生のやり方は古い先生からは理解できないところがあるようです。それは理解を得なくてはならないなあと思っています。
光畑先生と私のところはドナーを出していたわけですから、出来たら今までどおりやっていきたいと思っています。
ただ4人の先生の平均年齢が64だから急ぐことが必要だと思います。
後5年か10年したらやり方が日本全国、世界的に広まっていると思います。今も広がりつつあるのですけれども5年か10年したら普通の医療としてたぶんやられていると思います。
ただ私の患者さんで1回目の移植した腎臓がだめになられた方もこの会場にも今日何人か来られていますけども、この方々は急ぐわけですよね。

ぜひ皆さんのご協力で、急いでどこでも誰でも受けられるようになればいいなと思っています。
(大きな拍手)


野村
廉介先生いかがでしょう。


万波廉介医師、
修復腎移植を待っているという人は案外私が想像している以上に多いと思っています。
透析患者さんに聴いてみますとほんとに「早くやってほしい」という意見、思う人が非常に多いです。
移植を一回受けて、そしてまた透析に戻っている患者さんは、全国に1万人以上おるんじやないかなと思います。こういう人は1回移植を受けて、もう無いというあきらめを持っている。

こういう人も、修復腎移植が行われていけば、腎臓がんだけで2千ある、その他の疾患もあわせればもっとたくさんあります。
こういう多くの臓器が使えるということが分かれば声をあげてくる可能性があると思います。

一日でも早くできるようになればいいと思っています。

(大きな拍手)

野村
臨床研究、そして修復腎移植を4人の先生方これから頑張っていただきたいと思いますし応援させていただきます。
小川先生から4人の先生方に何か期待するような声とかございませんか。


小川先生
4人の先生方は非常に手術が上手ですので、これから(修復腎移植)手術をされるのを楽しみにしています。
でもやはりみんな外科医ですので口下手ですよね。
自分の思っていることの10分1ぐらいしか言えないので、私もそうですが、十分に皆さんに伝わらないかもしれませんが・・・。
外科医というのは手術ができるか否かということで決まるんですね。口ではないんで、そのように皆さん理解していただきたいと思います。
ここにいらっしゃる4人の先生方の手術を勉強しに来る人がますます増えていただけるのを楽しみにしています。


野村
ありがとうございました。
先生方の腕のいいのは折り紙つきです。患者さんの皆さんもよく知っていますし、みんな信頼を置いています。本当にこれからもよろしくお願いいたします。





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講師・小川由英先生が-臨床研究をどう進めるか-をパワーポイントを使用して説明


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会場に詰めかけた約200名の参加者らが熱心に記念講演等を聴講しました。
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# by shufukujin-katudo | 2009-08-05 00:31 | 21.8.2NPO発足記念講演会(1)

万波誠医師と林弁護士 5月の「全国医学生ゼミナール」で講演


 「WELCOME 医ゼミ 2009」
(全国医学生ゼミナール新入生歓迎企画)で
万波誠医師・林秀信弁護士 講演


 5月4日(月)午後 2時30分から

 「大阪府高槻市生涯学習センター」



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  万波誠医師を訪ねられた近畿大学医学部2回生、愛媛大学医学部5回生のお二人


 <お知らせ>

「全国医学生ゼミナール」HP

全国医療系学生の自主ゼミ活動の一つである「全国医学生ゼミナール」(略称「医ゼミ」)での今年の「新入生歓迎企画」(毎年5月開催)の「WELCOME 医ゼミ 2009」講演会に、泌尿器科、移植医療でご活躍されている万波誠医師と「移植への理解を求める会」幹部が招待され、講演する予定となりましたのでお知らせいたします。

講演は、来月5月4日(月)~5日(火)、「大阪府高槻市生涯学習センター」で開催される医ゼミの「新入生歓迎企画」の中で、5月4日(月)午後2時30分から、「移植への理解を求める会」幹事・林秀信弁護士(修復腎移植訴訟原告弁護団長)と宇和島徳洲会病院・万波誠医師が講演を行うものです。

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患者の立場から講演を行う林秀信弁護士


「医ゼミ」とは、全国26大学医学部学生自治会・学生会の加盟により構成される「全日本医学生自治会連合」(略称・医学連)の活動の一環で、毎年8月に開催される「本番医ゼミ」では、全国の医学生、医療系大学・短大・専門学校などで学ぶ将来医療に携わる様々な分野の参加者が一同に会し、「患者さん中心の医療とは何か・・・」を大きなテーマとして、学生レポート発表、講演会、分科会や交流会等を開催、例年500人前後の参加者が集うもので、学生主催の医系学術企画では日本最大規模といわれています。

※「医ゼミ」の理念
患者さん中心の医療を考え、よりよい医療従事者像を追求する中で仲間と学び成長し明日の医療を切り開いていく。

今月4月5日(日)、医ゼミ実行委員会メンバーの代表医学生さん(近畿大学医学部2回生と愛媛大学医学部5回生)のお二人が、宇和島市の万波誠医師と理解を求める会代表を訪ね、講演開催の趣旨や予定等を説明・打ち合わせを行い講演が決定しました。

万波誠医師への講演依頼について、医学生のお二人は、

「万波先生はどんな障害が前に立ちはだかっても、自分の意志を貫きとおしているという医師のイメージがすごく強い・・・そのモチベーションがどこから来ているのか、生の声をぜひ聴かせていただきたい」と熱く要請。

「昨年雑誌「いのちとは何か-別冊宝島-」で先生の病腎移植のインタビュー記事を読んだが、命の大切さに向き合う先生のお姿にたいへん感銘を受けた」

「一連の病腎移植の先生の立場からの話、移植を始めたきっかけ、そして、先生はどういうふうに移植医療に取り組まれているのか等講演により勉強したい」
等語られました。

それに対して万波誠医師は、

「命とは・・・などと毎日そんなに大それたことは考えてはおらんがな・・・」と謙遜し照れ笑いされましたが、「患者さんにはな、人それぞれに事情がある。私は患者さんと話し合いながらその人に最善の医療を実施することが必要だと思ってやっている・・・病腎移植もその一つと思う」と私の体験が医学生に少しでもためになればよいがと講演を了解。

近畿大学医学生は、「私が医学生になった時、万波先生の病腎移植問題に関する学術論文を多く見ました。先生に対する学生の人気度は高いです」と講演決定を喜んでいました。

また医学生側は、「移植への理解を求める会」代表に、「患者として万波医師や修復腎移植推進の今までの支援活動について、教えていただきたい 」

「専門的内容よりも患者としての思いを伝えていただきたいと思います」と要請。

会代表は「修復腎移植問題の経緯や患者側の思いを少しでも理解していただければありがたいです」と講演を了解しました。

今年の医ゼミが、万波誠医師の仕事に対する熱意・姿勢や修復腎移植への理解が少しでも広がるなど、有意義な大会となることを心から願っています。

なお、医ゼミでの講演会は一般参加もできるとのこと。

5月の連休の最中ではありますが、この機会に、皆さん、ぜひ万波誠医師や林秀信弁護士のお話を聴いてみませんか。

多くのご参加をお待ちしております。

なお、詳しい日時、場所は、下記ポスター等をご覧ください。



~WELCOME 医ゼミ 2009 ~ 


近畿の新歓企画『ウェルカム医ゼミ』

日時  : 5月4日(月)~5月5日(火)
集合場所:高槻市生涯学習センター研修室 

講演 『修復腎移植問題』の万波誠医師 
 5月4日(月)14:30~

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今回のメイン講演は2006年の10月に『修復腎移植(世間で言う病気腎移植)で注 目を集めた宇和島徳洲会病院の万波誠 医師にお願いしています。
今回の講演では、修復腎移植問題の本質だけでなく、万波医師の医療観や患者さんへの想い、また逆風にあっても自分の医療を貫いたモチベーション等などを聴くことが出来ます。さらに修復腎移植の再開を求めて学会を相手取り、訴訟を起こしている患者会の方の講演も同日に企画しています。

<タイムテーブル>
   5月4日 (月)                     
13:30  開場
14:00  開会式
14:30  患者さん講演
15:20  万波医師講演
17:00  質疑応答
17:30  閉場

5月5日 (火)                     
9:00  分科会①
10:00  分科会②
11:30  閉会式

<参加費>
新入生            200円
二年生以上          500円

一般参加(講演のみ)    1500円

  交流会費            500円
  宿泊費            4000円

※  一年生は参加費と宿泊費で合わせて二千円とします

会場
一日目:高槻市民生涯教育センター 研修室
二日目:薗満寺

注)会場のキャパもありますので、講演のみの参加の方も、できるだけご連絡下さい。
締め切り:5月1日

参加希望・質問は下記アドレス
近畿大学医学部四年
井上裕次郎まで
g17089@edu.med.kindai.ac.jp





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万波誠医師と向かって左端と左から4番目の医学生さん 「移植への理解を求める会」幹事等
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# by shufukujin-katudo | 2009-04-26 14:45 | 21.5.4医ゼミ講演(5月4日)決定

「まつやまを考える会」にて講演 野村正良幹事

「患者からみた修復腎移植」

「移植への理解を求める会」野村幹事

「まつやまを考える会」にて講演



平成21年2月7日(土)、愛媛県松山市の松山ワシントンホテルで、「まつやまを考える会」(代表渡部浩三氏)第3回の会合が開催され、その中で「移植への理解を求める会」野村正良代表幹事が、『患者からみた修復腎移植』と題して講演し、修復腎移植への理解を求めました。

今回、修復腎移植についての講演会を企画した「まつやまを考える会」は、松山の歴史、文化、伝統、教育、政治、経済、医療、福祉などについて考察し、こころ豊かに暮らせる質の高い市民社会の形成と発展に期することを目的として、2ヶ月に1回の定例会や特別例会等を開催している各界著名人や有識者の集まりです。

会は、財団法人重要文化財渡部家住宅保護財団・理事長の渡部浩三さんや作家の青山淳平さんなどが運営、会のメンバーには大学教授、企業経営者、報道関係者、医師など約30名が現在会員となり活動されており、今後も幅広くいろいろな話題で定例会等を予定しているということです。

今回修復腎移植についての講演を聴いたメンバーのお一人は、「新聞報道等で騒がれていましたが詳しい中身は正直あまり知りませんでした。今回の講演で経緯がよく分かり、何より慢性腎不全患者さんの移植への思いや、万波先生の功績がよく理解でき大変ためになりました」と話していました。

修復腎移植についての理解が各方面で着実に広がっています。

「まつやまを考える会」様、講演開催大変ありがとうございました。

なお講演要旨は次のとおりです。






まつやまを考える会(第3回)卓話要旨

2009年2月7日(土)
会場 松山ワシントンホテル


患者からみた修復腎(病腎)移植

講師 野村正良(移植への理解を求める会 幹事)



私は透析生活をへて、献腎の移植を2度経験し、3度目にネフローゼの末期症状の患者が摘出を切望した病気の腎蔵の移植を受けた。この腎臓は尿や蛋白がぼろぼろ出ていて、生着するかどうか、半信半疑だった。万波誠先生のダメでもともとという偽りのない言葉に賭けた。それから9年経つ。まったく健康(免疫抑制剤を服用しているほかは)である。従って、私は修復腎(病腎)移植の生き証人でもある。

日本は深刻なドナー不足のため、大半が親族間の生体腎移植である。透析と移植では生活の質(QOL)は格段にことなり、さらに移植では透析よりも2倍の延命実績がある。献腎が絶対的に不足しているなか、いわゆる瀬戸内グループの先生方(万波兄弟、光畑、西)が泌尿器科で捨てられていた腎臓に目をつけ、海外で成功している事例を研究し、10年間余りで42例の修復腎移植を行っていた。おりしも「臓器売買事件」がおき、この調査の過程で、修復腎移植が明るみになり、大きな社会問題となった。

学会が修復腎移植を否定する理由はさまざまである。「がんは禁忌中の禁忌」「同意書がない」「生着率が劣る」「レシピエントの選択が恣意的」「倫理委員会の承認がない」などこれらすべてはいいがかりで、学会幹部の遅れた医療知識、嫉妬や面子、地方や臨床の軽視、さらに無知と偏見に基づいており、厚労省は学会の言い分を鵜呑みにした。

今日、修復腎移植の妥当性が明らかになってきている。この移植医療は決して特殊医療ではなく、これまで保険診療で実施されてきた経緯がある。また全国の他の病院でも70例以上行われている。万波医師の論文は「ドナー不足の切り札」として高く評価され全米移植外科学会で表彰された。またオーストラリアではすでに日常的な医療となっている。修復腎移植は、「疾患の再発はゼロ」「遜色のない生着率」「家族間の葛藤がない」「失敗しても気持ちが楽」「年間2千個前後の腎蔵が確保できる」など多くのメリットがある。

修復腎移植推進の輪は確実に広がっている。

広島県医師会はすでに「検討すべき」との見解を発表している。さらに修復腎移植を考える国会議員の超党派の会は、厚労省に「容認」するように迫った。厚労省は1月27日、「いわゆる病腎移植の臨床研究に際し、対象疾患についてはガイドラインにおいて特段制限していないこと」を各都道府県に通知した。移植への理解を求める会はNPO法人となり、患者原告訴訟(学会幹部5人への損害賠償請求訴訟)を支援してゆく。究極の目的は修復腎移植の啓発にあることはいうまでもない。

✤詳細かつ最新の情報は「移植への理解を求める会」で(グーグル)検索して下さい。             (文責 青山淳平)



 「まつやまを考える会」HP
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# by shufukujin-katudo | 2009-02-28 22:42 | 21.2.7野村正良幹事講演要旨

第42回日本臨床腎移植学会 光畑直喜医師発表要旨



「当院におけるレストア(修復)腎移植の長期follow up報告」

広島県呉共済病院・光畑直喜泌尿器科部長

平成21年1月30日(金)「第42回日本臨床腎移植学会」


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平成21年1月28日(水)~30日(金)に千葉県浦安市で開催された「第42回日本臨床腎移植学会(会長:相川厚・東邦大学医学部腎臓学教室)」の最終日、呉共済病院の光畑直喜泌尿器科部長が、「当院におけるレストア(修復)腎移植の長期follow up報告」と題して呉共済病院で行われた6例の修復腎移植症例と自院及び市立宇和島病院の25症例を取りまとめて分析した修復腎移植の生存率、生着率のデータ等を公表した。











【プログラム・抄録集】
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【抄録 「当院におけるレストア(修復)腎移植の長期follow up報告」】
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平成18年11月から広く議論を呼んでいる「修復腎移植問題」。
厚労省や関係学会から派遣された調査・専門員会では、市立宇和島病院、徳洲会宇和島病院、呉共済病院、香川労災病院等で実施されてきた修復腎移植42例について、その妥当性が議論された。

国内で行われた修復腎移植については、これまで国際的な学術誌『アメリカンジャーナル・オブ・トランスプランテーション(AJT)』(修復腎移植42症例をまとめた論文が移植関係で最も権威のあるジャーナル誌(Volume 8 Issue 4)平成20年4月頃掲載)や『トランスプランテーション』(呉共済病院で行われた4件の病腎移植手術に関し、同院の光畑直喜医師がまとめた論文・ 同誌の電子版は平成19年6月13日付、雑誌は19年6月15日付)に論文が掲載された。また、
米国移植外科学会(ASTS)や国際移植学会議でも発表が行われ、米国移植外科学会ではトップ10に選ばれるなど、海外で高く評価されている。

しかし日本移植学会等関係4団体(後に5団体)は、平成19年3月31日に、病腎移植の医学的妥当性については、「現時点では妥当性がない」とする統一見解を出し、その後も国内では日本移植学会や関係学会が否定的な立場を取っている。

修復腎移植が医学的に妥当性がないとされた大きな理由の一つに、日本移植学会の高原史郎副理事長が市立宇和島病院における25件のデータを分析し、その結果、修復腎移植は患者への生着、生存率がきわめて低いと発表したことなどがある。

(参考1)19.3.31新聞記事抜粋
宇和島徳洲会病院の万波誠医師(66)が前任の市立宇和島病院で行った病気腎移植二十五件について、日本移植学会は三十日、移植された腎臓が機能していることを示す生着率と移植患者の生存率を公表。病気腎移植の生着率は、同病院が単純計算した数値を一般的な解析手法で処理した結果、五年後35・4%、十年後25・3%となり、生体腎の移植成績の半分以下となった。
 東京の厚生労働省で記者会見した同学会幹事の高原史郎大阪大大学院教授(54)は「特にがん関係病気腎の生着率・生存率は低く、移植患者にがんが持ち込まれた可能性は否定できない」との見解を示した。
(以上 新聞記事抜粋)

当時、学会に対して、もう少し修復腎移植に対して検討を尽くすべきではないのか・・・との意見が専門家の間からも出たものの、呉共済病院で行われた6症例については長期的なデータのフォローアップが可能できわめて成績がよいのにもかかわらず、呉共済病院の症例が外され、市立宇和島病院の25症例のみの生存率・生着率を元などに統一見解を発表した。

そのような経緯の中、光畑医師は、今回の臨床腎移植学会において、市立宇和島病院の25症例に呉共済病院の6例を加えた生着率、生存率等を発表、そしてドナーが高齢であることを考慮した結果、修復腎移植は生体腎移植に匹敵する好成績となるデータをあらためて示している。

修復腎移植問題が持ち上がって以降、国内の学術会議での発表は初めてのことである。

以下に光畑医師発表の概要についてご紹介する。



【1】1991年(平成3年)以降実施された修復腎移植6例
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・呉共済病院では、1991年11月(平成3年)左腎門動脈瘤(4.5㎝)の75歳の腎摘出後、修復して44歳の非血縁者間生体腎移植を公表実施して以来、2001年(平成13年)までに6例の修復腎移植を実施した。
・実施された修復腎移植6例のドナー(臓器提供者)の原疾患は、
・腎動脈瘤2例(上記症例1及び2)
・下部尿管腫瘍3例(症例3~5)
・腎腫瘍1例(症例6)
である。(赤字の上記症例3~6はがん症例を示している)

・ドナーは(当時)62歳から75歳

・レシピエント(移植を受けた人)6名のうち1名が5年後の61歳で亡くなられた(症例2)ものの、残る5名は2008年12月現在も生着、生存中で、その期間は最長18年2ヶ月(症例1)、最短でも7年4ヶ月(症例6)と長期間の成績が非常に良好であり、がんを再発することもなく元気で暮らしている。

・「がん症例(症例3~6)において善意で腎臓を提供されたドナーの方は62~74歳と比較的高齢で、腎腫瘍の方が1人と下部尿管腫瘍の方が3人。
いずれも摘出に当たった病院では、充分な書面または口頭による治療選択肢を提示し、主治医とご本人、ご家族の話し合いの上、腎摘出に同意された。4例の移植はいずれも呉共済病院で実施され、42~56歳の方に再移植された。

・移植に際しては、がんの再発のリスク、あるいはがんの再発後、その病巣を含めて移植腎を摘出しても遠隔転移で死亡するリスクがあるということを十分説明し、度重なる話し合いを行った上で最終的にレシピエントご本人とそのご家族が、移植実施を選択した。

・がん症例(症例3~6)においては、今回の移植が3回目となる患者さんが1人、2回目が3人である。

・ドナーについては、2007年3月時点、84歳で亡くなられた(症例1)以外は、原病再発なく5名の方は現在も元気で生存中である。レシピエントの方のみならず、家族の方も見知らぬドナーに非常に感謝している。



【2】1991年、第一例となる修復腎移植を報道した全国紙
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・1991年3月23日(土)付全国紙は、呉共済病院で1991年1月25日に修復腎移植が実施され、同年3月22日に無事患者さんが退院されたことを大きく報じた。

・新聞によると、
 「広島県呉市の呉共済病気で、慢性腎不全の男性公務員(44歳)に、腎動脈リュウを切除した75歳の患者から腎臓を移植する手術が行われ、患者は22日、術後約2ヶ月ぶりに退院した。高齢で非血縁者のドナーによる手術成功は珍しい」と報道。
 「腎臓を提供したAさん(75歳)は、左の腎臓と大動脈をつなぐ腎動脈に3センチ大の動脈リュウが見つかった。普通は腎臓ごと摘出して切除するが、高齢のため腎臓を再び体内に戻すと合併症の危険があり、Aさんの同意を得て血液型の一致する公務員への移植に踏み切った」といい、
「手術は3時間半がかりで行われ、術後の経過も良好。「移植をあきらめかけていた矢先だったのでうれしい。感謝の気持ちでいっぱい」と、4月からの職場復帰を楽しみにしている」という。
「主治医の光畑直喜・泌尿器科医長は、「切除した腎臓を活用できた珍しいケース。血液型の適合、正常な腎機能など幸運な面もあった」と話している。



【3】諸外国の「腎がんの修復腎移植」の実施状況 58例
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・1975年 イギリス           1例
・1975年 米国 ニューヨーク     1例
・1980年 フランス           1例
・1991年 ポーランド          1例
・2005年 米国 シンシナティ大学  14例
・2007年 米国 カリフォルニア大学  1例
・2008年 日本 宇和島 万波誠    8例
・2008年 豪州 ブレスベーン     31例



【4】2007年 米国 カリフォルニア大学 サンフランシスコ校での取組み
(上記図【3】の下から3番目)
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・米国 カリフォルニア大学 サンフランシスコ校では、2007年、22歳のドナーから提供された腎がんの腎臓を修復し、移植2年待ちの66歳の患者に移植された。



【5】豪州 ブレスベーン プリンセス・アレクサンドラ病院
デビット・ニコル教授らチームの取り組み

(上記図【3】の一番下)
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・オーストラリア ブレスベーン プリンセス・アレクサンドラ病院のデビット・ニコル教授らのチームは、1996年から修復腎移植を実施。
・現在でも小径がんの修復腎移植が毎月約2例のペースで行われており、すでに60近い症例数でがんの転移・再発がないことを報告している。



【6】米国・メリーランド大学の研究グループが5例の修復腎移植を実施
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・2008年の米国泌尿器科学会議でメリーランド大学の研究グループが5例の修復腎移植(腎細胞がん3例、血管筋脂肪腫2例)を発表。
同研究グループの修復腎移植は、経過観察期間が11~83ヶ月(中央値35カ月)で、5例中4例が生存、残りの1例は無関係の原因による死亡のため、生存率は100%であるという。
・この発表を受けて、米国の泌尿器腫瘍学誌(下記参考「Urologic Oncology 誌」)では、「泌尿器腫瘍専門医が移植医と連携しながら、修復腎によって腎臓のドナー(提供者)拡大をするべきである」との記事を掲載した。

(参考)
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「Urologic Oncology 誌」
泌尿器腫瘍:セミナーおよびオリジナル調査は、泌尿器腫瘍学会の公式ジャーナルです。 この新しいジャーナル泌尿器腫瘍学のセミナーからの包括1つのトピックの概要と泌尿器腫瘍学から元の研究を組み合わせたものです。
すべての記事を重要な関心のあるすべての臨床医泌尿器科、泌尿器科腫瘍医と放射線腫瘍学などの実践に関与している。


<フロリダ大学移植外科医・藤田士朗准教授からの報告>
最近、Urologic Oncology という雑誌に、この修復腎臓移植に関する話題が載っていました。ミシガン大学のコーン先生によるもので題は Can urologic oncologists help expand the renal donor pool with "resotred" kidneys? Urologic Oncology : Seminors and Original Investigations 26 (2008): 573-574

「アメリカでも51000件の新たな腎臓癌症例が毎年あり、そのおよそ56%がStage 1。そして、13000症例ではT1a (<4 cm)と考えられる。さらに、2001年の時点においても、80%の症例で腎臓全摘出が行われている。
もちろん最近はその割合は減っているであろうが、おそらく今でも8000から10000のT1a腎臓癌が腎臓全摘出されていると考えられる。
とても控えめに考えて、そのうち5%が移植可能と考えても400-500の臓器が移植に使えるのではないか。そのため、悪性腫瘍を取り扱う泌尿器科医師はもっと積極的に移植外科医と相談し、これらの腎臓の利用を考えるべきではないか」

といった結論となっている。



【7】修復腎移植を受けた患者の「生存率」(市立宇和島病院25例、呉共済病院6例 合計31例)」
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<フロリダ大学・藤田士朗准教授の分析結果による(以下同じ)>
・宇和島市立病院及び呉共済病院の修復腎移植31例「生存率」
 5年後 →76.9%
 10年後→60.9%

(参考)19年3月31日(土)付新聞報道
・日本移植学会が19年3月30日発表した市立宇和島病院の25症例「生存率」
5年後→71・7%





【8】修復腎移植の「生着率」(市立宇和島病院25例、呉共済病院6例 合計31例)
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・宇和島市立病院及び呉共済病院の修復腎移植31例「生着率」
 5年後 →47.2%
 10年後→37.2%

(参考)19年3月31日(土)付新聞報道
・日本移植学会が19年3月30日発表した市立宇和島病院の25症例「生着率」
5年後 →35・4%
10年後→25・3%





【9】修復腎移植31例中、「腎臓がん、尿管がん」等のがん症例の修復腎移植は14例
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・修復腎移植31例中、「がん症例」の修復腎移植は14例あり、内訳は、
市立宇和島病院10例、呉共済病院4例。
  図【10】及び図【11】は、その生存率と生着率をグラフ化したもの。




【10】「がん症例」の修復腎移植14例の「生存率」
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・宇和島市立病院及び呉共済病院のがん症例14例の「生存率」
 5年後 →77.9%
 10年後→51.9%

(参考)19年3月31日(土)付新聞報道
・日本移植学会が19年3月30日発表した
市立宇和島病院のがん関係の病気腎「生存率」
5年後 →46.7%
10年後→23.3%




【11】「がん症例」の修復腎移植14例の「生着率」
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・宇和島市立病院及び呉共済病院のがん症例14例の「生着率」
 5年後 →49.0%
 10年後→49.0%

(参考)19年3月31日(土)付新聞報道
・日本移植学会が19年3月30日発表した市立宇和島病院の
がん関係の病気腎11例「生着率」
5年後→21・8%


・上記で示したとおり、学会が発表した「生存率」「生着率」は、市立宇和島病院の修復腎移植25例に基づいたものであり、長期成績のよい呉共済病院の6例を加えると、いずれの数値も学会発表の数値より高く、成績が良くなるのである。

・学会が非難した「修復腎移植の成績結果は悪い」ということについて、呉共済病院の良好な成績を除外しているため、正確な統計的根拠に基づいているのかどうか、大いに疑問があると言わざる得ない。




【12】ドナー年齢の比較
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・修復腎移植42例のドナー年齢は、60歳以上が、全体の約4分の3を占めている。(濃い青と赤)

・それに対して、死体腎移植及び生体腎移植では、59歳までのドナーがグラフ全体の約4分3前後を占めていることは一目瞭然である。

・高年齢になるほど、ドナーとなる臓器がそれだけ機能的に落ちてくる(あるいは傷んでくる)のは、医学的な一般的常識である。ドナー年齢を考慮した生着率を考える必要がある。





【13】ドナー年齢を考慮した生着率の比較
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・実線→生体腎移植   点線→死体腎移植   濃い実線→修復腎移植

・グラフ【12】で明らかなように、修復腎移植のドナー提供者は、60歳以上の高齢者が多くを占めており、ドナーが高齢であることを考慮した結果、修復腎移植の生着率は、死体腎移植を上回り、生体腎移植に匹敵する好成績となっている。

・また、生体腎移植を受けた患者の平均年齢は38歳、死体腎は46歳で、修復腎は50歳である。
生体・死体腎移植を受けた患者はほとんどが初回の移植だが、修復腎移植を受けた患者は2~4回目が42例中28例(66.7%)となっている。移植の回数を重ねるごとに移植が困難となることも考慮する必要がある。

こうしたことを考えた場合、修復腎移植は腎移植医療の第三の道に充分なり得ると言えるであろう。





【14】リスク(危険性)とベネフィット(便益)により検討を
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・早期腎癌の部分切除後の再発率は、約2~4%と言われている。

・日本の透析患者の5年生存率は61%、10年生存率は39%である(アメリカは糖尿病性疾患が多いため生存率は日本より悪い)が、腎移植者の10年生存率は約80%となっており、移植後は日常生活の質も大きく改善され、健康な人とほとんど差のない生活ができる。このことから人工透析に比べ腎移植の方が、QOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)、生存率ともに優っているといえるであろう。

・修復腎移植と透析医療におけるリスク(危険性)とベネフィット(便益)をよく考え、理性的に判断するべきではないだろうか。

以上。





(参考1)
19年3月31日(土)付 愛媛新聞
生着率 生体腎の半分以下 
学会解析 がん転移可能性も 市立病院病気腎移植

 宇和島徳洲会病院の万波誠医師(66)が前任の市立宇和島病院で行った病気腎移植二十五件について、日本移植学会は三十日、移植された腎臓が機能していることを示す生着率と移植患者の生存率を公表。病気腎移植の生着率は、同病院が単純計算した数値を一般的な解析手法で処理した結果、五年後35・4%、十年後25・3%となり、生体腎の移植成績の半分以下となった。
 東京の厚生労働省で記者会見した同学会幹事の高原史郎大阪大大学院教授(54)は「特にがん関係病気腎の生着率・生存率は低く、移植患者にがんが持ち込まれた可能性は否定できない」との見解を示した。
 市立宇和島病院がまとめた生着率は五年後60・8%、十年後52・1%などとなり、その数値を一般的な解析手法「カプランマイヤー法」で統計処理。同様に解析した同学会の生体腎、死体腎データと比較した。
 市立宇和島病院で実施した一九九三―二〇〇三年とほぼ同時期の一九九二年以降の生体腎、死体腎の移植成績と比べ、病気腎の五年後は生体を48ポイント、死体を33・8ポイント、十年後では44・3ポイント、29ポイントそれぞれ下回っている。がん関係の病気腎十一件では、五年後21・8%となり、生体を61・6ポイント、死体を47・4ポイント下回る。
 病気腎全体の生存率は五年後71・7%。生体を18・3ポイント、死体を12・3ポイント下回り、十年後では差が拡大。がん関係だけでは五年後46・7%、十年後23・3%とさらに差が開いている。
 また病気腎移植二十五件のうち、機能を失い廃絶となったのは十件。移植患者の生存が確認され、移植した病気腎が機能しているのは七件にとどまっている。
 高原教授は、病気腎で生存率が五年後から急激に低くなっている点に注目。「生体腎移植と同じ移植形態だが、生体腎の十年後84%に比べ、23・3%は非常に低い」と指摘し「今後、患者の病状などのバックグラウンドを考慮した上で最終的データを示す」と語った。


(参考2)
19年4月1日付け産経新聞記事
病腎移植「現時点で妥当性ない」 4学会が非難声明
 
 宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師(66)らによる病腎移植について、日本移植学会など4学会は31日、「実験的な医療が閉鎖的な環境で行われていたことは、厳しく非難されるべきだ」とする声明を出した。また、病腎移植の医学的可能性については、「現時点では妥当性がない」とする統一見解を出した。
 共同声明に参加したのは、日本移植学会、日本透析医学会、日本泌尿器科学会、日本臨床腎移植学会の4学会。日本腎臓学会は理事会の承認が得られ次第、声明に加わる予定。日本病理学会は声明に参加しなかった。
 声明は、病腎が移植された際、インフォームドコンセント(患者への説明と同意)の文書化や倫理委員会の審査が欠如しており、不透明だったと指摘した。統一見解の根拠には、一部の病院のケースに限ると、腎臓の生着率や患者の生存率が通常の移植より劣ることなどを挙げている。
 日本移植学会などは、今回、岡山や広島で実施された6件の摘出手術について検証した厚労省調査班と、市立宇和島病院で実施された摘出20件、移植25件について検証した同病院調査委の調査結果を参考に声明をまとめた。
 日本移植学会の田中紘一理事長は「現時点では病腎移植に医学的妥当性はなく、実施すべきではない」と強調した。

先延ばし、揺れた方針 病腎移植の統一見解

 病腎移植について日本移植学会など4学会が出した統一見解は、「現時点では妥当性がない」と将来の容認に含みを残し、繰り返し「原則禁止する」と発言していた学会首脳らの方針から後退したものとなった。
 日本移植学会の副理事長らは病腎移植の是非について1月以降、「関連5学会で原則禁止の統一見解を出す」と再三発言。当初は2月中旬の合同会議で見解を取りまとめる予定だったが、下旬に延期。さらに、学会首脳らの任期満了ぎりぎりの3月末まで先延ばししていた。
 臨床現場の医師や患者団体から、病腎移植の容認を求める声が上がる中で、方針が揺れたことをうかがわせる。
 最終的には、見解の内容が後退したうえ、当初予定されていた5学会のうち日本病理学会、日本腎臓学会が今回は参加を見合わせた。代りに、日本移植学会副理事長が以前理事長だった日本臨床腎移植学会が参加する「数合わせ」で、権威を維持した形だ。
 ただ、日本腎臓学会も31日の合同会議には加わっており、今後、学会の理事会で了承されれば名を連ねるとしている。
 声明は、万波誠医師(66)が以前勤務した市立宇和島病院(愛媛県宇和島市)などの調査結果をもとに、4学会の連名でまとめた。
 
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# by shufukujin-katudo | 2009-02-04 13:23 | 21.1.30光畑医師学会発表要旨

松屋長崎医療センター泌尿器科医長 講演要旨

「修復腎移植 その可能性と問題点」
松屋 福蔵先生(長崎医療センター泌尿器科医長)

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-プロフィール-
まつや・ふくぞう  1951年、長崎市生まれ。長崎大学医学部卒。同医学部泌尿器科助手、講師を経て、1997年4月から現職(国立病院機構長崎医療センター泌尿器科医長)。1988年、腎臓保存の研究で博士号取得(水素クリアランス法による低温灌流腎の皮・髄質灌流量測定)。現在までに腎移植150例、腎がん手術約300例実施。現在、一般泌尿器科医として日常勤務、後輩の指導に当たる。


講演要旨
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・上記のとおり、修復腎移植について学会は、「現在の医療からはずれている」との見解を発表。
・この問題が出た当初、私は腎がんの修復腎は移植できるのではないかと思った。ただICはどうだったのだろうか・・・など思った。
・しかし、腎不全患者への治療は今から60年前に始まったが、今の医療が完璧というのはおかしい話である。
・医療はまだまだ進行中であり、日進月歩である。
・修復腎移植は、献腎、生体腎移植に次ぐ第3の道となるのではないかと素直に思った。
・医学はサイエンスである。修復腎移植について医学的議論をもっとすべきではないのかと思っている。


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・学会の見解を受け、厚労省からも修復腎移植については、原則禁止の通達が出た。

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・一般的にドナーとなれる腎臓はこのように言われている
・修復腎移植についてはどうかと考えると・・・。
・今までの学会や研究会での発表からも、腎動脈瘤等の悪性腫瘍(がん)でない病腎は、もともと移植をしていたものであり、問題はないと思っている。
・ネフローゼ腎についてはいろいろと議論があるところである。


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・移植を受ける側は、がんがあった腎臓でもいいかどうか。
・長崎県内の腎移植希望登録者74人と透析患者87人を対象に、修復腎移植を希望するかどうかをアンケート調査した。


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・その結果、A,B,Cの条件付きながら修復腎移植を希望するとの回答が、移植希望登録者の43%、透析患者の47%-という結果であった。
・Dの絶対に受けないという患者は、ほぼ同様の40%大であった。
・この結果を20年4月下旬に日本泌尿器科学会総会で発表した。
・移植希望者が1割ほどではだめだが、4割以上の患者が移植をしたいと希望しているのであれば、修復腎移植は医学的にも検討すべきと言える。
・生体腎移植の当てもないまま、腎移植を待たざるを得ない患者さんやご家族の『移植できる腎臓さえあれば』との思いを切実なものとして受け止め、ドナーの適応拡大について議論すべきだと思う。


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・小さな腎がんのうち4センチ以下の小径腎がんについて検討してみたい
・小径腎がんは、全摘出しても部分切除をし残しても、術後の成績は同じと言われている
・学会が、万波医師らの腎摘の方法が違う(血管をしばってからとるべきである)、宇和島は移植用の取り方であり、ドナーに危険があったと非難したが、血管をしばることにどれくらいのがんの転移に対して予防効果があるのかは疑問である
・どれくらい医学的根拠があるのかもう少し冷静にコメントしてもらいたかった

・過去の症例では、腎臓がんがあったドナーから偶発的に移植されたレシピエントで、生体腎で11例、献腎移植で300例あった。中央値は2㎝が一番多く、平均観察年は69ヶ月。
・ところががんの再発はなかった。生着率は1年で100%、3年で100%、5年で90%。
がんの部分をとって移植可能ではないのか・・・という報告が2005年にあった。
・今後症例を重ねる必要はあるが、小さな腎がんの腎臓は、移植に使えるというのは医学的にはある。

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・今後の問題として、ドナーに対してどのように説明するのかなど・・・を検討する必要があると考える。ドナーを大切にしなくてはならない。
・腎摘出前に移植の話はいけない。ドナーあっての移植医療である。医療不信が起きないように手続きを考える必要がある。
・また一定の危険(転移)があるということも理解してもらうしかない。


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・医療の現場では、部分切除でよい小さながんの場合でも、全部とって欲しいという例は確かにある。
・長崎県での推計によれば、100倍すればよいが、摘出する腎臓は年間約13000個ぐらいと聞いている。
その中で4㎝以下の小径腎がんは約4千個。さらにきつく計算しても、200個は安全に使用できる腎臓だと思っている。
・この4㎝以下、若しくは2㎝以下の小径腎がんの場合は、修復腎移植が可能と考えられる。
医療はだれのためにあるのか・・・ということを考える。医師のためではない。
医療界は修復腎移植について、もっとオープンに議論すべきだと思う。

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# by shufukujin-katudo | 2008-12-08 18:07 | 12.7松屋長崎医療センター長講演

「移植への理解を求める会」第3回総会・記念講演会



「移植への理解を求める会」
第3回総会・記念講演会

20年12月7日(日)

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あいさつに立つ向田陽二代表

移植への理解を求める会
第3回総会と記念講演会


12月7日(日)午後1時~3時30分
 於:えひめ南農協JA会館5階ホール

式 次 第
▽主催者あいさつ 向田 陽二(移植への理解を求める会代表)
        近藤 俊文(〃 顧問・市立宇和島病院名誉院長)
▽メッセージ紹介

▽記念講演   
講 師 松屋 福蔵先生(長崎医療センター泌尿器科医長)
  テーマ 「修復腎移植 その可能性と問題点」

▽第3回総会(解散総会) 
活動報告・会計報告など審議
意見交換
解散決議

▽NPO法人設立総会 
  設立趣旨・定款・活動方針・活動計画・予算案など審議
決議文採択

▽記者会見 午後3時30分~4時
    
 

-――-―-------―― 第3回総会---------――-―-―
活動報告
2007年
12月27日 会報第9号発行
2008年
 1月10日 厚労省が年度内にも処分の方針
 1月11日 徳州会が最終報告書
 1月20日 シンポジウム「日本とオーストラリアの病腎移植」(東京)
 1月22日 宇和島の自治会が寛大処分求め署名活動開始
 1月27日 万波誠医師らの論文、米国移植外科学会で表彰。トップ10に
 1月30日 「地域への影響大」厚労省に寛大措置要望。宇和島市長
 2月 1日 「空白ないよう配慮を」厚労省に知事が要望
2月 5日 国会議員の臓器移植問題懇談会第5回会合に役員ら出席
2月10日 第2回国際腎不全シンポジウム(東京)
 2月12日 万波誠医師と2病院処分方針固める。厚労省
 2月14日 12万人分の署名国に提出。宇和島市自治会
 2月18日 厚生労働大臣と愛媛社会保険事務局の古本大典局長に「愛媛の地域
  医療破壊に抗議する」要望書提出(宇和島の2基幹病院と万波先生
らの処分方針に抗議)
2月19日 会員ら50人余りが上京。超党派議員連盟と懇談後、厚生労働省を
訪問。松波健太政務官に「愛媛の地域医療破壊に抗議する」要望書。
4万7,000人の署名を追加提出
2月20日 市立宇和島病院「不正請求」50項目超す。返還金2億円、内部留保
で対応
2月21日 国会議員74人で構成する「修復腎移植を考える超党派の会」発足。  
役員ら8人出席        
2月22日 市立宇和島病院への寛大措置求め、四国西南地域の17自治体が厚労       
省に請願書提出
2月25日 愛媛社会保険事務局で宇和島徳洲会病院の聴聞会。役員ら参加(聴聞
は不成立、5月19日に延期)
2月27日 「処分回避を」県議会議長、国に議会の意見書提出し要望 
4月15日 会報第10号発行
4月26日 講演会「レストア腎移植を考える会」(松山)。(堤寛・藤田保健衛生大学教授、高杉敬久・広島県医師会副会長講演)
5月13日 「修復腎移植を考える超党派の会」が修復腎移植「容認」の見解
5月13日 県庁記者クラブで求める会記者会見。修復腎移植を考える超党派の会
  の「容認」見解を歓迎。要望書送付。計71万人余りの署名達成も発表
5月19日 5月19日予定の聴聞延期。厚労省
6月16日 会報第11号発行
6月21日 講演会「患者からみた修復腎移植」(西予市野村町)。(野村正良幹事)
7月 6日 NPO法人設立等についての打ち合わせ
7月 7日 愛媛県議会で講演会。(藤田士朗・フロリダ大学准教授)
8月 3日 原告患者のつどい、NPO法人設立等についての打ち合わせ
8月11日 万波誠医師ら、オーストラリア・シドニーでの「第22回国際移植学会議」に出席 修復腎移植を講演(~14日)
10月 4日 修復腎移植実施を求め、患者原告団が訴訟提起準備で、求める会記者会見。NPO法人化準備も発表。
11月25日 会報第12号発行
12月 7日 第3回総会・記念講演会(解散総会・NPO設立総会)

会計報告
(別 紙)

----------――NPO法人設立総会-----------――
設立の趣旨(案)
(別 紙)
定款(案)
(別 紙)

活動方針(案)
①万波先生らが進めてこられた修復腎移植の実績を、速やかに臨床的に検証、評価し、一日も早く日常的医療として定着させるよう、関係機関に訴える。
 ②移植本来の在り方として、献腎(死後の腎臓提供)を広く呼びかけていく。
③地域医療を守る立場から、市立宇和島病院と宇和島徳洲会病院に対して予想される不当な行政処分に反対し、各種活動を展開する。
④高度な医療技術を持つ万波先生とグループの先生方の医療活動が、今後も継続できるよう、関係機関に要望していく。



▽記念講演   
講 師 松屋 福蔵先生(長崎医療センター泌尿器科医長)
  テーマ 「修復腎移植 その可能性と問題点」


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スライドを使って講演される松屋 福蔵医師(長崎医療センター泌尿器科医長)



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質疑応答される呉共済病院光畑医師



NPO法人設立の趣旨



ドナーに恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳洲会病院の万波先生らが進めてきた修復腎移植(レストア腎移植)は、その論文が今年1月、全米移植外科学会のトップテンに入賞し表彰されるなど、海外の関係者から賞賛されています。また、オーストラリアの病院では、修復腎移植が日常的医療として実施されているほか、米国の病院でもその取り組みが始まっています。

治療のため患者から摘出した腎臓を修復して利用する修復腎移植は、献腎(死体腎、脳死腎)と比べ、生着率に遜色がありません。親族の健康な体を傷つける生体腎移植と違って、家族間の葛藤もないうえ、万一、手術が失敗しても、患者と医師の精神的負担が軽いなど、多くのメリットがあります。

しかしながら国内では、日本移植学会など日本の移植関連4学会が昨年3月、「現時点では医学的妥当性がない」との声明を早々と発表し、修復腎移植を全面的に否定しています。これを受けて厚生労働省も、同年7月、臓器移植法の運営指針を一部改正し、臨床研究の道は残すものの、修復腎移植を一般医療として実施することを禁止しました。さらに「特殊な医療で保険適用の対象外である」として、保険適用を認めないことも明らかにしています。その後、修復腎移植の安全性、有効性を示す事実が判明しても、両者は一切、姿勢を変えようとしません。

国内には慢性腎不全のため、透析生活を余儀なくされている患者が27万人もおり、その多くがQOL(生活の質)や延命の優位性から、根治療法である腎移植を望んでいます。しかし、献腎は年間150例前後と極めて少ないことから、平均16年待たなくてはならず、その間に大半の患者が亡くなっています。そこで、やむを得ず、多くの患者が親族の腎臓提供により移植を受けているのが現状です。

こうしたなかで、修復腎移植が実施(再開)されれば、国内で年間約2,000個の腎臓が移植に利用できると推定されており、透析患者にとって移植のチャンスが一挙に10倍以上に増え、大きな福音となることは確実です。

私たち「移植への理解を求める会」(事務局・松山市、会員1、400人)は、平成18年11月に発足して以来、修復腎移植の推進と万波先生らの医療活動の保証などを訴え、講演会やシンポジウム、署名運動を精力的に進めてきました。しかし、まだまだ全国的な広がりを得るまでには至っていません。

そこで今後は、修復腎移植の早期実現に向けて、より多くの人たちの理解と協力を求め、活動の全国展開を図るため、NPO法人を設立します。



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決議文を読み上げる向田代表

決 議 文
 
私たちは、ドナーに恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳洲会病院の万波誠先生らが進めてこられた修復腎移植の推進と、先生方の医療活動の継続保証を訴え、これまで、署名運動や講演会開催など、さまざまな活動を続けてきました。
一方、万波先生らが進めてこられた修復腎移植は「ドナー不足を解消する画期的な医療である」として、海外の移植関係者から賞賛されています。またオーストラリアの病院では既に修復腎移植が日常的医療として実施され、大きな成果を上げています。
それにもかかわらず、日本の学会は修復腎移植の妥当性を全面的に否定し、これを受けて厚生労働省も、その可能性を検討することさえせず、原則禁止の方針を打ち出しました。この決定は、多くの患者の移植の機会を奪い、見殺しにするものであり、理不尽で、到底納得できません。
移植への理解を求める会は、学会と厚労省の誤った考えを正し、患者にとって大きな希望の灯である修復腎移植を一日も早く実施するよう、重ねて要請するとともに、その実現の日まで、強力な推進活動を続けていくことを誓います。
 2008年12月7日
                     移植への理解を求める会
                       代表 向田 陽二




記者会見

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# by shufukujin-katudo | 2008-12-08 02:50 | 20.12.7理解を求める会3回総会